長野県の建築設計事務所 スタジオアウラ一級建築士事務所

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May 31, 2021

長野市へ

 

IPPEI SHINZAWA

STUDIOAULA 写真:新澤 一平

昨年引渡しをしました「林家(りんか)」が長野県建築文化賞住宅部門優秀賞を頂き

表彰式に参加させていただきました。

この難しい時期に表彰式を開催くださった長野県建築士会と

施主さんはじめ関わって頂きました皆様に深く感謝申し上げます。

 

その後で長野県立美術館へ訪れました。

この日は偶然が重なり行きの姨捨SAでは偶然知り合いの工務店さんと出会い

そして長野県立美術館を堪能し帰路に向かうその時に
美術館の出口から出てきた一人の男性と視線が合いました。

5秒ほどお互いに意味が解らず固まっていて漸くご挨拶。

何とそこでばったり会ったのは13年前に建てて頂き

つい先日数年ぶりにメンテのお話しに伺った私たちの施主さんだったのです。

思わず「縁があるとはこういう事なんですね!」と叫んでいました。

 

そして在任当時このプロジェクトを担当されたとのことでワークショップに参加されていました。

ほんの少し言葉を交わしたのですが、元の美術館に敬意を込めて建築されていた場所に新しい建築を配置せず

元の建物の場所を風景として残し東山魁夷館とは透明感のあるブリッジで繋いでいるという大切な意図を聞くことができました。

信濃美術館は林 昌二氏(1928-2011)(日建設計在任当時)の設計で1966年から3年前まで開館していました。

当時の建物は善光寺への軸を強く意識されていて

新しい建物でもその軸の方向の開放性と求心性が感じられるのはその意図が引き継がれていたことを読み取れ

また新しい感動を覚えます。

屋上テラスから善光寺界隈の風景を眺めると多くの善光寺を中心とした歴史的資産が残され

自然の中で起伏を巧みに建築の存在によって柔らかく繋いでくれていることが解ります。

貫くことの意味と訴えかける建築の形態の力強さ歴史や周辺への敬意。

素晴らしい建築を体感できました。

本館(数字はウエブサイトを参照しました)

延床面積 約11,000m²

構造 鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造

谷口さんの建築は時代を経ても美しい

東山魁夷館
延床面積 約2,000m²
構造 鉄筋コンクリート造
設計(1990年) 谷口建築設計研究所

 

 

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