長野県の建築設計事務所 スタジオアウラ一級建築士事務所

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Mar 18, 2023

混沌とした時代の中で

既存宅地や既存建物などストックを活用する時代です。
また建築基準法やエネルギー問題に対応する事が大切な時代になりました。

ストックの活用では
昭和時代に多用されたブロック塀の劣化が社会問題となり
耐用年数を超えた擁壁も大きなリスクと隣り合わせです。

今でこそコンクリート強度は
耐用年数を50年と考えてFCを設定しますが
昭和時代の擁壁では長期許容応力や設計基準強度を指定する以前に
鉄筋や凍結震度に至る擁壁のL型基礎も存在しないことも多々あります。

最近多くの時間を費やしている事は
性能評価に至るまで基礎や構造を入力しながら
どこへ負荷がかかるのか地耐力と基礎底盤のモーメントの関係
基礎配筋の合理的な配置や強度を
自分の目で確かめながらの設計です。

数字は正直な部分とそれだけでは測れない部分があり
数字を読み解きながらお互いの経験値から多くの議論を繰り返し
(むしろほとんどの議論が構造について)
諸条件より深く考えていくようにすると
生活の至る所に数字が表れることが
とても楽しくなってきました。

例えば高速道路の微分から導かれた曲線の走行しやすさと美しさを兼ねた解析
ゼロに近くなるけどゼロにはならないデカルトの考えの偉大さに
今更ながらはまってしまいました。

それにしても一般のコンクリート強度は約50年~というのに
石積の力強さ職人の技には計り知れない価値があるように感じます。
(基礎下には柱状改良工事を施工しました)

写真は関係ないですが
露天風呂が出来ました。

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